熱帯魚ディスカス飼育日々のメンテ法

ディスカス飼育

ディスカス飼育は雑菌との闘い

ここでは私のディスカス飼育の日々のメンテ法について書いていきます。

私はディスカス飼育に限らず、熱帯魚ひいては生き物を飼うということは雑菌との闘いだと考えているのですが、水モノはとくにその闘いが激しいと思います。

例えば、コップに水を入れて数日放置するだけで濁ってきて飲めなくなるように、水道水やミネラルウォーターであっても雑菌が湧いてしまいすぐに飲めなくなってしまいます。

ちなみにペットボトルに口を付けて飲んだ後、常温で放置しておくと口の中の雑菌が入り込んですごい勢いで雑菌が繁殖してしまうことを聞いたことがあります。だから冷蔵庫で保管するか、口を付けない方が良いらしいです。

ということからも、水はすぐに腐りやすい=雑菌が湧きやすいわけで、その雑菌たちの数がたくさん増えてしまうと、ディスカス達の体調不良や病気の原因になってしまうわけです。

なので日々雑菌の数をいかに減らすか?という視点で水を換えたり、水槽や器具を掃除することが大事なのかなと思います。

水換えはエサを与えたら換える

よくディスカスは水換えを毎日しないといけなくて、大変な魚だと言われたりします。それはある意味そうかもしれないです。

ここでディスカス飼育と他の熱帯魚との一番の違いは何か?というと、それは与えるエサが決定的に違うと思います。その昔ディスカス界に革命をもたらしたと言われる程の画期的なエサ「ディスカスハンバーグ」というのがあります。

これは牛のハツ(心臓)をすりおろしたモノですが、その加工のしやすさでディスカスの好きなエビを混ぜたりいろんな栄養を添加したりできることから、それまでのエサとは一線を画すぐらい、ディスカスを早く大きく綺麗に育成することが可能になったのだそうです。

そんなすごいエサ「ディスカスハンバーグ」なのですが、要は生肉です。ナマのお肉なわけなので魚に吸収されやすいその素晴らしい栄養価と引き換えに、とてつもなく水を汚してしまいます。ホント洒落にならないぐらい汚れます。(通常のドライフードや赤虫などと比べて。)

水が汚れるということは、有害なアンモニア発生&肉の有機物が溶け込んでそれをエサとする雑菌が爆湧きなわけで、必然、水換えが他の熱帯魚に比べてたくさん必要になるわけです。

食事中

実際はディスカスが出すフンや粘膜よりも、与えるエサの方が水を汚すようです。

あるグッピーをたくさん飼われている方(水槽が50本も!)は、水換えは2週間に1回なのだとか。やはりこれは与えるエサの汚し具合のバランスでそのサイクルになっているのだと思います。

ここで、じゃあその分、ろ過能力を上げればよいのでは?となるのですが、これまた単純に上げればいいというわけではなくて何事もバランスが大事です。詳しくはこちらをご覧いただきたいです。

しかしこの水替えとろ過フィルターのサイクルテーマは、ディスカス飼育における永遠の課題だと思います。これがベストという答えはなくて、なんか持ち家か賃貸かどっちがいいのかの話と似ている気もします。

なので私のメンテ法としてはエサを与えてからしばらくしたら、水換えをするようにしています。だいたい5分の1程度。逆に仕事などでエサやらなかったら水換えはしないです。

掃除風景2

エサを与えてしばらくしたら、5分の1程度の水を換えています。

ディスカス飼育の場合、自然と湧く雑菌の繁殖スピードよりも、エサによる汚し具合の方がはるかに高いのではないかと考えます。

エサを与えてからしばらくすると水面がやたらと泡立ってきます。エアレーションの泡をエサを与える前と後で水面をよく観察すると分かるのですが、気泡がハジけにくかったりと泡の様子が変わってきます。

泡立つ

エサを与えてしばらくすると、水面が泡立ってきます。

これを私はアンモニアが増加している現象だと思っているのですが、これを薄めるために水換えする必要性があると考えてやっています。ちなみにアンモニアは水よりも軽いのでしょうか?なので水面付近の水を吸い出して換えるようにしています。

ガラス面の掃除(3~4日に1回)

続いて、やはり汚れてくるガラス面の掃除ですが、私の場合、3~4日のサイクルでスポンジでゴシゴシやっております。

水換えしていても、水槽の水が接している面すべてに雑菌が湧くのか、ヌメヌメしたのがつき始めますしコケも生えてきます。このヌメヌメが雑菌の温床になると考えて、飼育器具はシンプルイズベストの精神で極力減らすように日々工夫しています。

掃除風景1

前面、側面、底面…とゴシゴシしてヌメリを取り除きます。

スポンジフィルターの掃除(pHの下降率を見て)

そして一番気を付けたい、水槽の心臓部であるスポンジフィルターの掃除ですが、これはpHメーターで水質を図った時の下降の度合いで洗うようにしています。

ディスカス飼育の達人になると水の匂いで判断できたりとか、スポンジの見た目や感触で汚れ具合が分かるそうですが、私はまだまだその域ではないので、あくまで数字で判断するようにしています。

前の夜に図っておいて次の朝に図るを繰り返していると、だんだんとpHの下降する度合いが激しくなってきます。一晩でどのぐらいの下降率か?を観察しておいて、例えば1.0とか下がっていると洗い時だとかを決めておくと良いです。

なのでスポンジは定期的に洗うという事はしなくて、あくまで数字で判断するようにしています。

私はスポンジフィルターをそれぞれ2つずつくっ付けて使用しています。

↑の画像のスポンジを2つをドッキングさせて、2セットにして使っています。

スポンジフィルター4気筒

2個をくっ付けて、4気筒(?)みたく使っています。

スポンジを洗う時は、2セットのうちどちらか片方だけを洗うようにしています。

そもそもスポンジを洗う目的は、スポンジ内の小さな穴の目詰まりを防ぐためで、その小さな穴に水を綺麗にしてくれるバクテリアは住んでいるわけですが、そこがエサやらのたんぱく質とかのヌルヌルで塞がってしまうと、バクテリアたちは呼吸ができなくなってしまいます。

なのでその目詰まりを取るべく、結構強めに、スポンジを強くつかんで「すこっ!」と新品に近い感じで元に戻るようになるまでよく洗います。そしてその時、スポンジの表面もヌルついているので、表面もよく洗います。

そして気を付けているのが、スポンジを洗う分しか水換えをしない、ということ。水換えついてにスポンジを洗うのではなくて、スポンジ洗いに必要な分を足し水する感じです。

水槽内の水の中にも、多少はバクテリアがいるものとして、その数を極力減らさないべき・・・と考えています。水を抜くほど減ってしまうと思うからです。

そして、スポンジを洗った日には絶対にエサを与えないようにしています。

これもスポンジを洗うと絶対的にバクテリアは減ってしまうと考えているため、バクテリアの絶対数が落ち込んだ所にエサを与えてしまうと、急激な水質変化をおこすと考えているからです。

このスポンジメンテは大事なポイントだと思うので、私の備忘録としてもまとめておくと、

・スポンジは全部を洗うことはしない。

・水槽内の水は極力残す。

・スポンジを洗ったその日はエサを絶対に与えない。

の3点を気を付けると良いのかなと考えています。

溜め水水槽と浄水器の掃除(2週間に1回程度)

私の飼育法としては、カルキを抜いた水(浄水器を通した水)を一旦溜めておく水槽を用意して、その溜め水水槽の水をさらにコットンとカーボンで浄水した水で水を作っています。(ROは使用しておらず、素のpHは7.5~7.8.導電率は60ぐらいです。)※ROというのは水を極限まで綺麗にすることのできるフィルターだと思って下さい。

溜め水水槽と浄水器

溜め水水槽のサイズ60㎝×45㎝×45㎝、浄水器はADA製を使用しています。

この溜め水水槽と浄水器についても、ただの水道水だけを回しているのにホースの中やら水槽の表面がなんだかヌメってきたり白いポツポツが出てきます。なのでだいたいですが2週間に1回程度の頻度で、溜め水槽はカラカラに拭き上げて、浄水器の中やらポンプやらはブラシでゴシゴシしています。

溜め水水槽のメンテ写真

溜め水水槽はカラ拭きするようにしています。

浄水器をお風呂で洗う

浄水器やホースの中もお風呂場でゴシゴシやっています。

潔癖ではなく清潔に

以上が私のディスカス飼育メンテ法でした。生き物を飼うことは適切な掃除(メンテ)に尽きるとは思いますが、それでもやりすぎは禁物です。

潔癖ではなく清潔に、という事を頭の片スミに置いていただければ良いのかなと思います。

それではここまで読んでいただいたあなた、ディスカスを飼ってみませんか?

円盤書家

円盤書家

ディスカス大好きな書道をやる人。通算飼育歴7年のうち学生時代に3年、20年近くぶりにディスカス飼育を再開して4年になります。再開した今のディスカス業界の衰退はツラいものがありますが…盛り上げの一助となるべくブログを開設。ディスカスについて思う事をいろいろと書いていきます。

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP
CLOSE